立心ゼミナール東三条本校の清野です。
「大学入試のメインは1月の共通テスト、2月・3月の一般入試」そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、今の大学入試は大きく変わっています。
文部科学省のデータによると、令和6年度の大学入学者の内訳は、
・総合型選抜(旧AO入試)…16%
・学校推薦型選抜(旧推薦入試)…35%
となっており、合わせて51%、つまり2人に1人が年内入試を含む推薦入試で進路を決めていることになります。

特に私立大学では、推薦入試の多くが年内に実施されることもあり、約6割が年内入試で入学しています。

ここまで年内入試が増えている背景には事情があり、
大学側 ‥少子化の影響で、できるだけ早く入学者を確保したい
受験生側‥できるだけ早く進路を決めて安心したい
このように大学と受験生、双方のニーズが一致した結果、年内入試はこの10年程の間に急速に拡大しました。
24年前と比べると、年内入試による入学者数は約1.6倍になっています。

ただ、ここで注意したいのは、「推薦なら学力は不要」という時代ではなくなっていることです。
これまでの総合型選抜や学校推薦型選抜は、「面接・志望理由書小論文・活動実績」といった人物評価が中心でした。
しかし、最近では推薦入試でも学力試験を課す大学が増えています。
昨年度は東洋大学の「推薦+基礎学力テスト型(2教科)」に約2万人が出願し、大きな話題となりました。
また、年内入試でありながら併願可能な大学も増えています。
つまり、“推薦を狙うなら面接対策だけすればよい”のではなく、学力も含めた総合的な準備が必要な時代になっているのです。
早慶・GMARCH・関関同立・国公立大などではまだまだ一般入試の比重が大きいのも事実ですが、「一般入試の準備だけをしていれば大丈夫」とは言いにくくなっています。
そして、年内入試は今後も増加すると考えられます。
国立大学協会も、総合型選抜や学校推薦型選抜の拡大方針を示しています。
現状、難関大学国公立大学では一般選抜の定員の方が多いですが、今後は年内入試の定員が増えていきます。
たとえば、東北大学では現在およそ3割程度の入学者を総合型選抜で受け入れていますが、2050年には100%にしていく方針を示しています。
ただし、この変化が一気に進むわけではありません。
なぜなら、総合型選抜や学校推薦型選抜は、学力だけでなく多様な経験や高校時代の取り組みを多面的に評価するものであるため、制度設計にも時間や労力がかかるからです。
こうした変化によって、高校生の進路に対する意識にも変化が見られます。
特に大きいのが、進路検討の早期化です。
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査でも、総合型選抜で進学した生徒ほど、早い段階から「何を学びたいか」を具体的に考え始める傾向が見られます。
高校1〜2年生のうちから進路を意識し、総合型選抜を視野に活動を重ねながら、一般選抜の可能性も見据えて学力の積み上げも並行していく。
そうした姿が以前よりも当たり前になりつつあります。
そして、この変化が、学習意欲にも影響を与えます。
「なぜ学ぶのか、どう学ぶのか、将来どうなりたいのか」そうした問いを自分自身に投げかけることで、“やらされるもの”ではなく、“自分のためのもの”として捉えられるようになります。
自分の興味や目標と目の前の学習がつながることで、学びのモチベーションが高まり、結果として学力の向上にもつながると思います。
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