10人いれば10通りの学習方法があります。
「学習」の定義はいろいろな言い方がありますが、ここでは「テストで正答するための方法」としましょう。
もっと具体的に言うと、「問題に即した解答を答案用紙に記入すること」になります。
一言で言えば正解を書くわけですが、答えを書くときに私たちは記憶をよみがえらせます。その記憶を大きく分けると、「単独記憶」と「連想記憶」になります。
「単独記憶」は文字通り、ある問題に対しての解答を1つだけ記憶していること。そして、「連想記憶」は、たとえば「AだからB、BだからC、よってAのときはCなんだ」と様々な記憶を連想させながら思い出す記憶のことです。
どちらの記憶が、テストで有効か?と聞かれれば、もちろん後者の「連想記憶」が有利でしょう。いわゆる記憶術と呼ばれるものは、様々な手法を用いて、この記憶を整理して、連想させるようにするものです。
皆さんご存じの語呂合わせ「1192作ろう鎌倉幕府」も「連想記憶」の一つです。
では、「単独記憶」は効果がないかと言えばそうではありません。
一つひとつは「単独」ですが、数をこなすと「連想」として結びつきます。
ただ、記憶の要領の良さで、すぐに結びつく人とそうでない人がいることは間違いありません。
自分は記憶が苦手だという人の大半は、記憶に対する苦手意識が強く、また繰り返し覚えようとはしません。
ですから、「自分は何度覚えてもすぐ忘れてしまう。」という錯覚に陥ります。
こうなると、自力ではなかなか成績が上がらない。
外部からきっかけを与えてあげる必要がでてきます。
まさに今日、学習に来た生徒もこのループにはまっていました。
そして、この記憶のからくりを教えてあげました。
そして、そのループから抜け出す方法も相談しました。
しばらくするとその子は成果を出すはずです。
間違った学習を続けても成果が出ません。
成績が上がらないのは、必ず原因があります。
その原因を取り除くことで、成績が上がります。
人の成長する姿を見るって、本当に楽しいことです。
追伸
これは、ある生徒が単語を覚える時に使っているノートです。
単語にローマ字読みと通常の発音が書いてあります。
これも、「連想記憶」の一つです。
これの長所はスペルミスが格段に減ることです。